火葬/ご収骨
「告別式」で故人様と最期のお別れが終わったら、火葬場に向けてご出棺します。火葬場では「納めの儀」を行い、火葬炉へとお棺を納めます。火葬が完了するとご遺族、ご親族、参列者の皆様にて「拾骨(ご遺骨を骨壺に納める)」を行います。
大きな流れはこのような流れですが、いざ喪主として火葬に立ち会うとなると色々と分からないことや戸惑うことも出てくると思いますので、ここでは「ご出棺~火葬の流れ」に関する解説を行います。
【目 次】
1.火葬に必要なもの
「告別式」を終えると「火葬」のために火葬場に向けて故人様をご搬送します。「火葬」に参加するご遺族様、ご親族様、その他参列者の皆様も一緒にご移動します。「火葬」を行うためにはいくつか必要なものがあります。それらの全ては葬儀社が準備してくれますが、ここでは何が必要かについて解説します。
1)火葬許可証
「火葬」を行うに当たって、これだけは絶対に忘れてはならないものがあります。それが「火葬許可証」です。パスポートを忘れたら渡航出来ないのと同じように、「火葬許可証」が無ければ「火葬」を行うことは出来ません。「火葬許可証」は葬儀社が代行で取得してくれますが、そのまま葬儀社が火葬場まで持ってきてくれる場合と、喪主様が自己管理する場合とがあります。くれぐれも紛失しないように厳重注意してください。
※火葬許可証の発行 |
「火葬許可証」は、故人様のご遺体を火葬するために必ず取得し、火葬当日に提出しなければならない重要な書類です。「火葬許可証」は、市町村役場に「死亡届」、「死亡診断書」、「火葬許可証申請書」を提出すれば、その場直ちに発行されます。近年では喪主様に代わって葬儀社が代行して取得してくれるようになっています。 |
2)待ち時間に出すお茶・お茶菓子・軽食
火葬場に到着して火葬が終了するまで、約2時間~3時間掛かります。火葬中は「待機所」や「待合室」で火葬が終わるのをお待ちいただくことになります。その間、お集りの皆様をもてなすために、お茶やお茶菓子、場合によっては軽食をお出しする場合があります。
必ず出さなければならないという決まりはありませんが、近年ではおもてなしするのがマナーであるという風潮になっていますので、事前に葬儀社と打合せして、何をお出しするか、どのタイミングでお出しするかなどを決めておきましょう。
火葬場によっては簡単なお茶とお菓子を出してくれる場合もありますので、利用する火葬場が出してくれるかどうかを事前に葬儀社に確認しておきましょう。
3)骨箱と骨壺
火葬が完了すると、ご遺族、ご親族、参列者の皆様で「拾骨」して「骨壺」に遺骨をお納めします。この時に必要な「骨箱」と「骨壺」は、ほとんどの場合は葬儀社がセットプラン内で用意してくれる場合が多いので忘れることはありませんが、稀にご自身でご用意しなければならない場合がありますので、その際はご注意ください。
2.火葬の流れ
前項では、「火葬に必要なもの」について解説しましたが、ここからは「火葬の流れ」について解説していきます。
告別式の後に火葬場に移動して火葬を行うのですが、告別式に参列された全員が火葬に立ち会う訳ではございません。
ご遺族様、ご親族様、その他は故人様と親交の深かった方一部の方々が立ち会うのが一般的であり、火葬場まで距離がある場合は、故人様のお棺と喪主様を乗せた霊柩車を先頭に、残りの皆様はマイクロバスにて火葬場に向かいます。
1)火葬場到着後、すぐにすること
火葬場に到着したら、すぐに火葬場に「火葬許可証」を提出します。葬儀社が代行してくれる場合は、「死亡届の提出」、「火葬許可証の申請と取得」、「火葬許可書の提出」までを全て代行してくれますので安心です。
2)火葬前の儀式
火葬場に到着して必要な手続きを終えると、すぐに火葬されるのではなく、火葬の前に炉前で最期のお別れとなる「納めの儀」が行われます。僧侶(宗教者)が読経しますので、お立ち合いの皆様はお焼香と合掌をしていきます。お焼香の順番は喪主様、ご遺族様、ご親族様、その他、ご友人等のお立合い者の順に進めます。
3)火葬
最期のお別れとなる「納めの儀」が終わると、お棺を火葬炉へと運び入れます。火葬が完了するまでに約2時間~3時間掛かりますので、その間、お立合いの皆様は「控室」、「待合室」に移動してお待ちいただきます。その際にお茶やお茶菓子をお出しして、おもてなしをします。
4)収骨
火葬が完了すると、ご遺族やご親族の皆様は炉前に戻って「拾骨(収骨)」して「骨壺」にご遺骨をお納めします。「拾骨(収骨)」には順番があります。一番最初に歯を、次に足側から徐々に上半身にさかのぼっていき、最後は「喉仏」を納めます。