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葬儀後仏壇はいつまでに準備するの?
仏壇の種類や選び方を解説

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コラム本文

息つく暇もなく葬儀が終わり、必要な行政手続きもやっと終了。ここで一段落したいところですが、葬儀後に故人様を供養しいつまでも忘れないため仏壇を用意します。

仏壇は様々な種類があり、材質やデザインも多種多様で価格差も非常に幅のある商品になります。ここでは仏壇の購入時期やその種類や価格、選び方について解説しましょう。

仏壇の準備は、葬儀後四十九日法要までに

葬儀後、仏壇の準備は四十九日法要までに行うのが一般的です。四十九日法要の後に納骨、お墓参りを行うのが通常の流れです。そして、故人様の位牌を仏壇に安置し日々手を合わせて供養するのに仏壇が必要となります。

 

一周忌法要、新盆やお彼岸などの法要に合わせて準備するケースもあります。生前に仏壇を用意される場合もありますが、その場合はご家族とよく相談して決められるのがいいでしょう。

 

仏壇の工法やデザイン選び、魂入れなどを考慮すると手配に時間を要しますので早めに着手しましょう。

仏壇の種類

仏壇の種類、形状は様々です。また、宗旨・宗派によって仏壇や仏具などに違いがありますので、購入前には確認しておきましょう。仏壇は、材質や工法によって大きく3種類に分類されています。それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

唐木仏壇

銘木の色や木目を活かした仏壇です。黒檀、紫檀、島桑、鉄刀木(タガヤサン)、欅などが代表的な銘木です。特に、紫檀は正倉院の宝物の一つ螺鈿紫檀五絃琵琶(ラデンシタンノゴゲンノビワ)の唐木細工にも用いられている伝統工芸です。

 

これらの銘木は主にフィリピン、インドネシアなどの東南アジアで産出され、中国(唐)を経由して日本に輸入されたことから「唐木」と呼ばれています。

 

最近はこれらの銘木の産出量が減少しており、価格も高騰しています。このため従来の銘木の無垢材で仏壇を製作すると価格も手が届かないため、仏壇の芯材と表面材を別にしています。芯材には他の天然木材を使い、表面材に黒檀や紫檀などの銘木を使用します。

 

この工法でコスト削減と同時に、無垢材のみだと湿気や乾燥による木の反りや縮んでしまうことを防ぐ役割も果たすことができます。

 

唐木仏壇は、ほとんどの宗派で使用されています。浄土真宗では従来は金仏壇が使われてきましたが、近年は唐木仏壇を購入される方も増えています。

 

唐木仏壇の価格相場は、素材や工法、サイズによって違ってきますが一般的には60万円~110万円程度となります。

 

 

金仏壇

白木の素地に金箔・金粉と漆塗りで仕上げた仏壇です。豪華絢爛な金の装飾が特徴となっています。材質には、檜や松、欅など耐久性や木目の美しい木材が選ばれています。

 

金仏壇は主に浄土真宗の仏壇とされていますが、金装飾は阿弥陀如来のおられる極楽浄土の世界を表しているとされています。極楽浄土の世界を自宅用にコンパクトに表現したのが金仏壇です。

 

金仏壇の内部は浄土真宗の宗派によって異なり、西本願寺派・東本願寺派・高田派の各宗派は宮殿や欄間の形状に大きな違いがあります。ご自分の家がどの宗派に所属しているのか事前にチェックしておきましょう。金仏壇は浄土真宗の他、一部浄土宗や日蓮宗でも用いられています。

 

金仏壇には、彫刻、漆、蒔絵、金具、金箔、組み立てなどの作業を伝統工芸士が分業で行っており、そのため価格相場は他の仏壇よりも高くなり、100万円~150万円程度となっています。

 

 

家具調仏壇

現代の住宅の居間やリビングとの調和を考えた新しいデザインの仏壇です。この仏壇はモダン仏壇や都市型仏壇とも呼ばれ、材料は西洋家具などで使用されるウォールナット(胡桃)やタモなどが主流となっています。

大きさもコンパクトで内部はスッキリとシンプルに作られており、掃除やお手入れのしやすさから近年は大変人気となっています。無宗教・宗派を問わないご家庭や仏間のない家、マンションなどの集合住宅などでも家具と同様、インテリアとしても家具調仏壇は愛用されています。

 

家具調仏壇の価格相場は50万円程度で、基本の台付き、床置き、上置きタイプをはじめ、壁掛けタイプや扉のないタイプもあります。

 

 

これらの仏壇の他に、「ミニ仏壇」と称されるコンパクトなデザインの仏壇も注目されています。この仏壇は、場所を選ばないため仏間のない住宅や一人暮らしの方、老人ホームなどの施設に持ち込みたい方にも人気となっています。価格相場は2万円~10万円程度となっています。

仏壇を購入する前のチェックポイント

葬儀後に仏壇の購入を検討されている場合は、どのような点を注意すればいいのでしょうか。仏壇は、人生で何度も買い換えるものではなく50年から100年使うと言っても過言ではありません。仏壇選びは失敗のないようにしましょう。

 

仏壇を置く場所

従来の日本家屋には仏間があり、仏壇はそこに鎮座しているのが当たり前でした。現代では核家族化が進み、戸建てやマンションなどの集合住宅の和室やリビングに安置するケースが増えてきました。

 

仏壇を置く場所を事前に考えましょう。宗派によっては仏壇の置き場所として推奨される場所があります。菩提寺があればお寺に確認してみましょう。

 

仏壇は先祖をはじめ故人様を偲び、毎日手を合わせる場所です。直射日光やエアコンの送風が当る場所を避け、清潔な場所を選びましょう。仏壇を置く場所はもちろんですが、礼拝のためのスペースも確保しておきましょう。仏壇を購入の際には事前に設置場所の寸法を測っておくのが必須条件です。

 

仏壇の種類と形

仏壇の種類や形は様々です。仏壇の外観も大事ですが、ご自分の家が信仰している宗派によって仏壇・仏具が細かく決まっている場合があります。よくわからない時は、葬儀をお願いした葬儀社に相談してみるといいでしょう。葬儀後の相談にも懇切・丁寧に対応してくれるはずです。

 

無宗教・宗派にこだわりがない場合は、お部屋の雰囲気なども考慮して決めて構いません。仏壇の色なども部屋に安置した場合に違和感がないか確かめましょう。仏壇の形状は、床に直接安置できる台付きタイプ、サイドボードや専用台の上に安置する上置きタイプ、壁掛けタイプのものが選べます。

 

ご自宅の間取りやスペース、動線を考慮した上でどの仏壇のタイプがいいのか家族でよく話し合っておきましょう。

仏壇を購入する時のチェックポイント

仏壇の安置場所と仏壇の種類・価値が決まったらいよいよ仏壇の購入です。それぞれ代表的な仏壇を購入する際の注意点を見てみましょう。

 

唐木仏壇を購入する時のチェックポイント

仏壇の中でも唐木仏壇は浄土真宗以外の宗派で愛用されています。最近は、無垢材ではなく仏壇の本体や芯材は合板が使われるのが一般的です。合板の使用により価格も抑えられ木材の反りや歪みも抑えられます。

 

反面、最近の中国製の唐木仏壇には芯材に銘木の木目を印刷したものが輸入されています。安く購入できますが、傷が付きやすく色あせも出てきますので長期間の使用は難しいでしょう。

 

唐木仏壇を購入する際は、販売店に材質や工法について確認し、納得した上で購入しましょう。

 

 

金仏壇を購入する時のチェックポイント

金仏壇は浄土真宗で愛用されている仏壇です。浄土真宗の宗派によって仏壇内部の作りが異なりますので自分の家がどの宗派に属しているのか確認しておくことが大事です。金仏壇は他宗派で使用しても問題はありません。

 

金仏壇は古来より日本の伝統工芸の粋を集めた技法により国内で製作されてきました。最近は中国やベトナムなどの低価格の海外製が輸入されています。金仏壇は長い使用にも耐え修復もできる仏壇でしたが、海外製の仏壇は修復できない場合があります。

 

金仏壇を購入する際は価格面だけでなく、長い使用に耐え修復できるかどうかという点も考慮して購入しましょう。

 

家具調仏壇を購入する時のチェックポイント

家具調仏壇は従来の仏壇と異なり形もサイズも様々あり和室、洋室を問いません。仏壇に使用される材質もウォールナットやマホガニーのような高級木材からナラやタモのような一般的な木材も使用されています。ガラスや金属を使用した家具調仏壇もあります。

 

家具調仏壇はインテリアとして生活の中に溶け込んだ家具を選ぶような楽しさがあります。しかし仏壇の目的は先祖をはじめとした故人様の供養にあり、日常の中にも厳かな雰囲気のある家具調仏壇をおすすめします。

仏壇の購入場所

仏壇の購入場所についてそれぞれ見ていきましょう。

 

仏壇専門店

仏壇の購入場所としてまず思い浮かべるのは仏壇専門店です。実物の仏壇を見られるのが最大のメリットです。写真や映像では感じられない仏壇の印象を肌で感じられ、他の仏壇とその場で比較・検討することができます。

 

仏壇専門店として仏壇に精通したスタッフがいるのも強みです。その場で仏壇の様々な疑問や相談にも乗ってもらえます。

 

仏壇の通販サイト

インターネットの通販サイトも最近は利用される方が増えています。仏壇の通販サイトのメリットとしては、仏壇の商品数の多さと低価格でしょう。反面、写真や映像だけでは仏壇の実際のイメージがつかみにくく、実物の仏壇が届いたときに違和感を覚える場合があります。

 

その場での仏壇に関する疑問や相談はできないため、自分自身で仏壇の専門知識を身につける必要があります。また利用する通販サイトの口コミ等を確認し、信頼できるサイトかの確認も必要でしょう。

 

一般小売店

仏壇はデパートやホームセンターなどの一般小売店でも販売している場合があります。仏具専門店と同じように仏壇の実物が見られるのが魅力です。しかし売り場にいるスタッフが仏壇の専門知識を持っているかはわかりません。

 

仏壇の通販サイトを利用する場合と同様に、一般小売店を利用するには自分自身で仏壇に関する専門知識を持つことが必要になります。

 

いい仏壇購入場所を見分ける方法

仏壇は人生で何度も買うものではありません。仏壇の値段は一般的なもので百万円以上するものもあり、長期間の使用に耐えるようメンテナンスも必要になってきます。購入したら終わりでなく、仏壇同様長くお付き合いのできるお店を選びましょう。

 

葬儀社選びに何社か見積書を取ったように、仏壇選びは一店舗だけではなく数店舗に実際に足を運んでみることです。「今なら○割引き」の派手な値引き表示や、店側の都合だけで特定の仏壇をおすすめしてくるお店は避けましょう。仏壇の専門用語を使った難しい一方的なセールスだけで、こちらの要望を丁寧に聞き取ってくれないお店も論外です。

 

仏壇購入後の保証やアフターサービスがある安心できるお店を選びましょう。お店から仏壇を購入したことのある親族や友人・知人の評判を聞くことも有効です。インターネットの口コミサイトを利用してお店の評価を確認することも忘れないようにしましょう

まとめ

葬儀後に仏壇の購入を考えている方は、仏壇選びもさることながら仏壇の値段の高さに驚かれるでしょう。仏壇は一千万円を超えるものもあり、従来は一家の跡継ぎが代々相続していく貴重なものでした。

 

核家族化が進んだ現代においても、仏壇は人生で何回も買い換えるものではなく、葬儀後に故人様を日々偲ぶ大切なものに変わりはありません。長い間の使用に耐え修復のできる仏壇を購入するには、いいお店に巡り会うことです。

 

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