川崎市の葬儀のお礼には、大きく分けて会葬御礼と香典返し、近所の方へのお礼の3つがあります。それぞれに準備内容が異なりますので、内容をしっかりと理解することが大切です。

会葬御礼

「会葬御礼」は通夜式や葬儀・告別式に参列した方への感謝の気持ちとして贈る品物になります。品物には会葬礼状を添えてお渡しします。会葬御礼は、香典の有無に関わらず、参列いただいたすべての人に渡すものです。

会葬御礼は、一昔前まで川崎市では葬儀後に参列者へ送るのが一般的でした。しかし、近年では通夜式や葬儀・告別式の当日にお渡しするのが主流となっています。

香典返し

香典返しは参列者からいただいた香典に対するお礼や感謝の気持ちとして贈るものです。

四十九日の法要が済んだことの報告も兼ねて送るのが一般的であり、川崎市では喪主が葬儀後に持参して参列者に直接手渡しを行っていました。しかし、核家族化の影響もあり、喪主が参列者の元を一人一人訪ねるのは物理的に難しいことも多く、近年では郵送によるお方法や葬儀後に渡す方法が主流となっています。

郵送などで後日送る方法は後返しと言われ、葬儀後に渡す方法は即日返しと言われています。

・後返し

後返しは、四十九日法要までの間にいただいた香典に対して香典返しをする方法です。香典返しは「四十九日法要を無事に終えた」という報告も兼ねているため、四十九日を過ぎてからの後返しが従来は一般的でした。

後返しは、香典の金額を確認してから香典返しを行うため、金額に応じて数種類の香典返しを行うことが可能です。ゆとりを持って用意ができ、参列者毎に個別の対応もできます。

しかし、その分遺族の手間がかかるため、用意が大変な側面もあります。

・即日返し

即日返しは、葬儀・告別式の当日に参列者にお渡しするものです。

参列者から受付で香典を渡されたら、そのお礼として返礼品と挨拶状を添えて香典返しをお渡しします。挨拶状には、「こちらで香典返しとさせていただきます。」などの内容を記載します。

即日返しは、香典返しのリストを作成し、香典の金額に合わせて数種類の返礼品を用意するなどの手間がなく、効率よく香典返しができます。

しかし、いただいた金額を把握できず、相手によって返礼品を変えることができないのが難点です。そのため高額な香典をいただいた方には追加の返礼品を送るなど、かえって手間がかかることもあります。

尚、香典返しは、いただいた金額の3分の1～半分程度が費用相場です。

近所の方へのお礼

葬儀後に近所の方などに通夜・葬儀を手伝ってくれた人などにあいさつ回りを行います。また、寺院や神社、教会へのお礼は近年では葬儀当日に済ませ、省略されるケースが多くなっています。

最近はご近所付き合いが希薄な地域も多くなっています。しかし普段からあまりご近所付き合いがない場合でも、あいさつ回りを行うほうがよいでしょう。町内会や自治会などに葬儀のお手伝いしていただいたり、自宅で葬儀を行う場合は人や車の出入りなどがあることでご近所へ迷惑をかけているケースなどは、特にあいさつ回りを行うのがおすすめです。

ご近所の方へあいさつ回りをするときは、在宅のタイミングを見て訪問するケースや事前に連絡を入れるケースもあります。葬儀の翌日か翌々日までに伺うようにし、遅くとも初七日までには済ませるようにしましょう。

あいさつ回りの服装は準喪服や平服が一般的です。伺うときは2千円～1万円程度の商品券、菓子折りなどを持参し、お礼や感謝の言葉を伝えましょう。また、色々とお手伝いいただき、お世話になった方には1万円程度のお礼をするケースも多いようです。

あいさつ回りの際は長居することなく、早めに切り上げるのがマナーです。

会葬御礼と香典返しは似たような内容の意味がありますが、厳密には意味が異なります。

会葬御礼は通夜や葬儀・告別式に参列した全ての方にお渡しする返礼品のことを指しています。参列していただいた方へのお礼と感謝の意味を込めてお渡しします。

一方、「香典返し」は香典を包んでくれた方にお渡しする返礼品です。

会葬御礼の費用相場は、葬儀規模や地域によっても多少変動しますが、川崎市では一つの品物につき500円～1,000円程度が一般的です。

会葬御礼の金額や内容などは葬儀社とともに決めますので、迷った際は葬儀社に相談するのがおすすめです。

川崎市の会葬御礼では、日用品や消えもの、持ち帰りがしやすいもの、日持ちするものなどが多く選ばれています。

故人が生前好きだった紅茶やコーヒーなども人気です。

会葬御礼でよく選ばれる品物

・日用品や消えもの、持ち帰りがしやすいもの、日持ちするもの

・紅茶、コーヒー、お茶

・洋菓子や和菓子

・お砂糖

・海苔

・洗剤

・タオルなど

会葬御礼で避けるべき品物

一方、会葬御礼に避けるべき品物は、重たくて持ち運びがしくにもの、高額な品物、日持ちしないものなどです。また、慶事をイメージするような品物お酒や昆布などを避ける方も多くいます。

・重たくて持ち運びがしくにもの

・高額な品物

・日持ちしないもの

川崎市では葬儀社の提供するプランに会葬御礼が含まれていることが多くなっています。この場合、参列者の人数と予算に合わせて、プランの中から返礼品を選ぶため、わざわざ業者を探す必要がありません。

返礼品の業者には、百貨店やギフトショップ、花屋、お茶屋、インターネットの業者などがあります。

葬儀社が内容や地域の相場を知っていますので、担当者と相談しながら決めましょう。

川崎市の会葬御礼のお礼状は、テンプレートになっていることがほとんどです。そのため、テンプレートに日付、故人の氏名や故人との続柄、喪主の氏名、住所などを入れるだけで作成することができます。

お礼状の種類には、往復はがきの形式をした二つ折りのカードやはがきタイプのカードがあり、これらを封筒に入れるのが一般的です。

また、手書きで記載した便箋を同封するケースもあります。

オリジナルの内容を記載したい時は、テンプレートに独自の文章を加えることも可能です。

以前は「、」や「。」などの句読点は使わないケースが一般的でしたが、近年はつけるケースも多くなっています。

お礼状に記載する内容

・日付

・喪主と故人との続柄

・故人の氏名

・お礼の言葉

・葬儀での不行き届きを詫びる文章

・挨拶が書面になることの文章

・喪主の住所

・喪主の氏名

・親族一同

お礼状の例文

例文１

○○の通夜および葬儀・告別式に際しましてはご多忙のところご会葬いただき、またご丁寧なご厚志を賜りましたこと厚く御礼申し上げます

葬儀の折には混雑にとりまぎれ何かと不行き届きがありましたこと深くお詫び申し上げます。

さっそく拝顔のうえ 御礼申し上げるべきところ略儀ながら書中をもってごあいさつ申し上げます

令和○年○月○日（通夜）

令和○年○月○日（葬儀・告別式）

○○県〇〇〇市○○町○－○

喪主　○○○○

外　　親戚一同

例文2

〇〇の葬儀の節は、ご多忙中にもかかわりませずご会葬くださいまして、誠にありがたく、厚く御礼申しあげます。

おかげをもちまして葬儀も滞りなく相済ますことを得ました。

つきましては、お伺いいたし御礼申しあげるべきでございますが、忌中につき略儀ながら書中をもってごあいさつ申し上げます。

令和○年○月○日（通夜）

令和○年○月○日（葬儀・告別式）

○○県〇〇〇市○○町○－○

喪主　○○○○

外　　親戚一同

川崎市の葬儀のお礼には、会葬御礼や香典返し、近所の方へのお礼などがあります。不明点などは葬儀社に聞きながら余裕をもって準備をしましょう。

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